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新島放浪記⑪ 〜完結編〜

   

9/3(月)

最終日の物語。
遂に新島放浪記〜完結編〜である。

新島放浪記⑪ 〜完結編〜

実に長かった。
いや、書き忘れていただけか。

感動だなんだと散々わめき散らしたが、そんなものは露の如く儚い。
いつしかカンパドリームは日常というやつにガブ飲みされていた。

いや、、、、、書き忘れていた。
そんだけ。

時を経た今も、釣った感覚やシチュエーションに留まらず、旅の詳細までをもはっきりと思い出すことができる・・・。

まあ、さっさと綴るか。





前日念願のカンパを1本揚げ、飲み食いした後にテント野宿をした、はずである。

ゴツゴツのベッド(地面or地盤)おかげで寝心地は最悪だった。
そのせいか、ふと目覚めた。

目を凝らしても薄いナイロンのテント越しに外の景色は浮かばない。
まだ暗いようだ。
尿意をもよおしたのもあり、外へ這い出る。

確かに空はまだ暗くはあるが、遠く空の端にじわりとほの明るさを感じる。
朝マズメである。
ここで二度寝をブチかますようではアングラーの風上に置けぬ。

行くっかない。
眠気は一気に吹っ飛んだ。
たそかれトワイライトタイムに、急ぎ合戦の支度を整える。

アルテサーノ、セルテート、ルアーボックス。
完璧だ。
いざサーフ!

初めてのサーフからのライトジギングとなるが、さほど不安は無いどころか、僅かながら自信を持って釣り場に立つことができた。
常日頃からジャンル問わずまんべんなく釣り動画を見ているので、エサ釣り、船釣り、ルアー釣りのあらゆる釣法が頭に叩き込まれている。

ワタシはイメートレーニングこそがこの世において最も大切なトレーニングだと考える。
実戦経験ばかり多くても、フォームや理念のなっていない場合も多い。
一度離れてイメージすることで、多角的に視野が広がるのだ。
でなければ思考と動作をシンクロさせることなど不可能だ。

・・・と思う。
勢いで言い切り過ぎた。
そんなことない、とも思う(笑)



とにかく、、、
目指すは朝焼けサーフ!
夢にまで見たフィールドである。

いやあ、実に美しい。
こんな美しいロケーションでロッドを振れるなんて。
ひとり沖縄のリーフで釣りをした時の感動に近い。
堪らんなこりゃ。

とりあえずは烈波120で多魚種狙い。
広く探るもノーバイト。

本命狙いでジグに切り替えましょか。
ギャロップ30gをフルキャスト。
根周りの裏に着水。
ワンジャーク入れてから軽く2、3秒落としてシャクり始める。

1発目のジャークのフォール中、突如ロッドを通じて身体に衝撃が走った。
ゴゴンッ!

すかさずフッキングを入れると、昨日の30cmクラスとは比べ物にならないほどの重量感。
一瞬根掛かりがよぎったが、直後ドラグが唸り出す。
いくらかドラグを締めたが、おかまい無しに出て行く。
70cm〜80cmのシーバスでもこんなことになったことはない。
こりゃもう事件だ。

腕が持って行かれそうな程のパワーでロッドを絞り込まれる。
70m程の距離でのヒットなので、この猛烈なファイトを2、3分続けただろうか。
ようやく手前10mまで寄ってきた。

このまま行けるか!
と激しくフルパワーでポンピングを繰り返すと、岸際に恐怖を感じたであろう魚が再び猛ラッシュをしかけて来る。
根のある方へ向かおうとしたので、そっちへ走らせてたまるかと、ドラグを締めて一気に寄せを試みる。

しかし、これがいけなかった。

パチン!

サーフの波音すらミュートがかかるほど、一瞬、何が起きたのか理解出来なかった。
ラインブレイクしてしまったのだ。

1号約18lbのPEに20lbフロロリーダーのシステム。
シーバスくらいなら全く問題無いのだが、流石に相手が悪かったのだろうか。
ラインはノットの結束部でなく、PE部分で破断していた。
破断音が物語る通り、純粋に張力で切れたと思われる。

私は同じ釣法でも、使用中のルアーやフックに合わせてドラグの微調整を行っている。
しかし、不意の大物を前に気が動転し、その時どの程度のドラグ力になっていたかを把握できなくなっていた。
うなだれつつスプールに触れてみると、もはや回せないほどに固い。
スタート時のままのドラグ設定でも十分だったはずなので、確かにこれではブレイクしても仕方ない。

気持ちよく滑るドラグに惑わされた。
痛恨のミス。
獲れた魚だった。

昨日の感動なんて消し飛んだ。
これが獲れなかったら何の意味も無い。
燃え尽きた。
他に言葉が見つからない・・・。



肩を落とし、茫然自失の境地に浸ることしばし。



ようやく気を取り戻した頃、ゆっくりとリーダーを組み直す。
もう1本出してやる。



改めての一投目。
シーライド30gを投じる。


サイズ、重量感共に格段に落ちたが、すぐに答えが出た。

新島放浪記⑪ 〜完結編〜
30cm強のカンパチ。
これを考えたら、ブレイクしたアイツはワラサクラスの青だったのかもしれない・・・。


そしてこのままポイントを1mずらす毎に連発。
あの落胆を忘れさせてくれる程のバイト。


新島放浪記⑪ 〜完結編〜
この調子で30cm前後のカンパがイレグイ。


遂に極々小さなナブラが目の前に立つ。
これはミノーで獲ってやる。

フェイキードッグDSのトップでは出なかったので、アベンジャー90Sのトゥイッチングに切り替えた途端、2、3発の猛バイトをキャッチ。

素晴らしい。
楽し過ぎる。
安直な言葉だが、これでいい。

このまま12、3バイトの9本程キャッチ。
アプローチは全く間違っていなかったと思いたい。
あの1本が悔やまれるが、アイツはまたの機会に見返してやればいい。
ドラグは出しっ放しでいいのだ。
そんな魚が相手なのだから。



完全に日が昇る。
バイトは消え失せた。
OKA氏も起床。
彼が寝ている間、ワタシがカンパとの大激闘を繰り広げていたことは知るよしも無い。
感動を伝えたかったが、寝ぼけ眼には少々無理があった。




そして悲しき帰港前。
最後に新島港で30分だけシャクることにした。

渋いフィールドであればライトジグに分がある。
食わせのパターンを完全に理解した小生、潮を読み当たりをつけ丁寧に探りを入れて行くとバイトが出た。
そこを集中的に通してやると計4バイト程はあっただろうか。
そして2本のカンパを揚げた。
と言っても25cmあるかどうかのミニマムサイズではあったが。




往路と同じ、あの船が来た。
さて帰りますか。

新島放浪記⑪ 〜完結編〜

フェリーに揺られること8時間。
途中東京湾内に入った瞬間、海が緑色に変わった。
汚いと捉えるか、シーバスには良い色と捉えるか。
当然ワタシは後者だ。

ルービーを飲みつつ、気がつけば芝浦。
オワタ。
オワタのだ。
遂に。

翌日から仕事である。
そんな現実から逃れるように、我々は中野で一杯飲み直した。
結局こんな日々に戻りそうだが、まあこれも嫌いにはなれない。

また彼の地へ行くことがあるだろう。
その時も今も気持ちは変わらない。

あとはクソして寝るだけだ。



新島放浪記⑪ 〜完結編〜





<最後まで下らぬ放浪記をお読みくださった方へ>

この旅に関わった全ての土、水、生命に感謝申し上げたい。
来年からはまたさっぱりとライトな釣行記に戻らせて頂きます。
ありがとうございました。
それでは、よいお年を。



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この記事へのコメント
ついに完結しましたね!
ありますよね、ドラグと結び目とラインのチェック忘れ。
回遊魚だと同じ場所にはいないですし、
再挑戦というわけにはいかないですね。
根魚ならバラシても同じ場所に戻ることが
多いのでいいんですけど。
ノットはもうトリプルエイトでいいかななんてずぼらなことを
思ってますw。
jibe
2012年12月25日 12:39
jibe様>

やっとこです!
大変なのでもうこんな書き方は控えますw

ドラグは頻繁に調整する方なので、確認はしてありました。
ラインもノットもばっちりでしたし、あとは釣るだけだったんです・・・。

ですが、不意の大物を前にかつてないほど締めてしまったため、その時どの程度のドラグ力になっていたのかを把握できなくなってしまったんです。
根の裏で掛けていたので、そっちに走られては困ると思いまして。
ラインはノット部分ではなく、PE部分が綺麗に断線していました。
根ズレではなく純粋に張力による破断です。
せめて1.2号だったらあのくらいは耐えてくれたのかもしれません。
無理は禁物ですねえ。
あれほどパワフルな引きは初めてでしたから、心臓はもうバクバクでした。
いやあ、本当にもったいない・・・。

でもまあ、いつかあれより大きいのを釣ればいいと思ってます。
いい経験になりましたし。
次回遠征時には必ず仕留めてみせます!
tomocat
2012年12月25日 13:55
素晴らしい人生、足跡だ!
んん~イイねぇ~!
koishi
2012年12月30日 11:03
koishiさん>

いや、ボクがどれほど釣りを愛そうとも、釣りはボクを愛してはくれませんからねえ・・・。
すばらしい人生にするには、どうやら別の努力が必要なようです。。。
いつまで経ってもスピードとレンジが掴めません。

明日は宮城アングラーズヴレッジへちょい釣りに行ってみます。
年明けは適当にレイクフォレストか加賀に行ってみようかなと。
いずれもお一人様で。
tomocat
2012年12月30日 16:33
 
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